高さは116.5センチメートル、幅33センチメートル。材質は桂。粘土や漆などを混ぜて型で抜き、刺繍の文様を立体的に表現する土紋装飾がほどこされています。両手で蓮華の香炉をもった菩薩像です。彫刻年代と正確な制作者は不明ですが、社伝には自覚大師のお手作りなりとか。九戸神社自体がかつては「北辰妙見」「九戸妙見」と称されていたように、信仰の中心にある妙見菩薩でした。武士の信仰が厚い妙見信仰で、この本尊に九戸一族も武運を祈ってきました。1575年に山火事に遭った際も、毘沙門天・不動明王像とともに御手洗池に沈められ守られました。