○九戸村暴力団排除条例

平成27年12月18日

条例第20号

(目的)

第1条 この条例は、暴力団排除に関し、基本理念を定め、並びに村及び村民等の責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項、必要な規制等を定めることにより、暴力団排除を推進し、もって青少年の健全な育成を図るとともに、村民生活の安全及び平穏の確保並びに村民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 暴力団排除 暴力団による威力の利用及び暴力団員等による不当な行為を防止し、並びにこれらにより村民生活又は事業者の事業活動に生じた不当な影響を排除することをいう。

(2) 暴力団 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下「法」という。)第2条第2号に規定する暴力団をいう。

(3) 暴力団員 法第2条第6号に規定する暴力団員をいう。

(4) 暴力団員等 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者をいう。

(5) 暴力団経営支配法人等 法人その他の団体でその役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人その他の団体に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。)のうち暴力団員等に該当する者があるもの及び出資、融資、取引、その他の関係を通じて、暴力団員等からその事業活動に支配的な影響を受けている者をいう。

(6) 青少年 18歳未満の者をいう。

(7) 村民等 村民及び事業者をいう。

(8) 公の施設 地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条第1項に規定する公の施設をいう。

(9) 指定管理者 地方自治法第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。

(基本理念)

第3条 暴力団排除は、社会全体として、暴力団が村民生活又は事業者の事業活動に不当な影響を与えるものであることを認識し、暴力団を恐れないこと、暴力団に対し金品その他の財産上の利益を供与しないこと及び暴力団の威力を利用しないことを基本として、村、村民等、関係機関及び関係団体相互の連携及び協力の下に推進されなければならない。

(村の責務)

第4条 村は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、暴力団排除に関する総合的な施策を推進するものとする。

2 村は、暴力団排除に関する施策の実施に当たっては、関係機関及び関係団体との連携を図るものとする。

(村民等の責務)

第5条 村民は、基本理念に基づき、暴力団排除に関する活動に取り組むとともに、村が実施する暴力団排除に関する施策に協力するよう努めなければならない。

2 事業者は、基本理念に基づき、その行い、又は行おうとする事業により暴力団を利することとならないようにするとともに、村が実施する暴力団排除に関する施策に協力するよう努めなければならない。

3 村民等は、暴力団員等から不当な要求を受けた場合は、村又は法第32条の3第1項の規定に基づく岩手県暴力追放運動推進センター(次項において「村等」という。)に対し相談する等その排除に努めなければならない。

4 村民等は、暴力団排除に資すると認める情報を得たときは、当該情報を村等に対し提供するよう努めなければならない。

(村の事務における措置)

第6条 村は、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号)第2条第2項に規定する公共工事の発注、物品の購入その他の村の事務(以下「公共工事の発注等」という。)により暴力団を利することとならないよう、公共工事の発注等から暴力団員及び暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者を排除するため必要な措置を講ずるものとする。

2 村は、公共工事の発注等に関し、書面による契約を締結するときは、当該契約において、当該契約の相手方が、当該契約の履行に当たり締結する契約の相手方から暴力団員及び暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者を排除するため必要な措置を講じなければならない旨の規定を定めるものとする。

第7条 村は、給付金、助成金その他の金銭(以下「給付金等」という。)の給付により暴力団を利することのないよう、当該給付金等の給付の目的、趣旨等を勘案しつつ、必要な措置を講ずるものとする。

第8条 村は、その設置する公の施設の管理を、暴力団又は暴力団経営支配法人等に行わせてはならない。

2 村長、教育委員会(以下「村長等」という。)及び指定管理者は、村が設置する公の施設が暴力団の活動に利用されると認めるときは、当該公の施設の利用の承認について定める他の条例の規定にかかわらず、当該他の条例の規定に基づく利用の承認をせず、又は利用の承認を取り消すことができる。

第9条 村長等及び指定管理者は、暴力団員等及び暴力団支配法人等に対し暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資するおそれがある許可その他の処分をしないものとする。

2 村長等及び指定管理者は、利益付与処分を受けた者が暴力団員等及び暴力団経営支配法人等に該当することが判明したときは、当該利益付与処分を取り消すことができるものとする。

第10条 村長等は、暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる場合には、暴力団員等及び暴力団経営支配法人等に対し、行政財産を貸し付け、若しくはこれに私権を設定し、又は行政財産の使用を許可してはならない。

2 村長等は、暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる場合には、暴力団員等及び暴力団経営支配法人等に対し、普通財産を貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、出資の目的とし、若しくは信託し、又はこれに私権を設定してはならない。

3 村長等は、暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる場合には、暴力団員等及び暴力団経営支配法人等に対し、物品を貸し付け、交換し、売り払い、又は譲与してはならない。

(村民等に対する支援)

第11条 村は、村民等が基本理念に基づき暴力団排除に取り組むことができるよう、村民等に対し、情報提供、指導、助言その他必要な支援を行うものとする。

(県への協力)

第12条 村は、県の求めに応じ、県が実施する暴力団排除に関する施策について、必要な協力を行うものとする。

(普及啓発)

第13条 村は、村民等が暴力団排除の重要性についての理解を深めることができるよう、暴力団排除に関する知識の普及啓発を行うものとする。

(指導等)

第14条 村及び村民等は、青少年が暴力団排除の重要性を認識するとともに、暴力団に加入すること又は暴力団から危害を受けることのないよう、地域、学校、職域等において、指導、助言その他適切な措置を講ずるよう努めるものとする。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、村長が別に定める。

この条例は、平成28年1月1日から施行する。

九戸村暴力団排除条例

平成27年12月18日 条例第20号

(平成28年1月1日施行)